●新着情報20021025

包括的で権利に基づいたバリアフリー社会の実現を!
−国連ESCAPハイレベル政府間会合が開幕−

 
▲ESCAP会合の
会場となった大津
プリンスホテル

 国連ESCAP(アジア太平洋経済社会委員会)主催・「アジア太平洋障害者の十年」最終年ハイレベル政府間会合が10月25日、滋賀県・大津プリンスホテルで開幕しました。

 
▲開幕式(10月25日)の様子

 ESCAPは、アジア太平洋地域を中心に、61か国・地域で構成されており、今回の会合は、1993年からスタートしたアジア太平洋障害者の十年が最終年を迎えるにあたり、10年間の計画の達成状況に係る総括・評価を行います。また、来年から始まる「新・アジア太平洋障害者の十年」(仮称)で、どのような行動計画をもって取り組むかなどの課題についても、各国・地域の政府高官レベルで話し合われます。

 会合の開幕にあたり、記者会見に臨んだキム・ハクスー国連ESCAP事務局長は、「アジア太平洋障害者の十年により、多くの国や地域において立法、啓発・広報、国内調整、施設整備、コミュニケーションなどの面で改善がすすんだ。しかし、身体的、物理的、社会的、制度的な点でたくさんのバリアが残っている。次の『十年』では、包括的で権利に基づいたバリアフリー社会を実現することが大きな目標となる」と人権保障、あらゆるバリアの解消、インクルージョンにむけた検討をすすめていきたいとの決意を表明しました。

     
▲キム・ハクスー
 ESCAP事務局長
▲八代英太組織
 委員長
▲福島智東大
 助教授

 会合初日は、開会式にて小泉純一郎首相(代理)らのあいさつが行われ、続いて、八代英太「アジア太平洋障害者の十年」最終年記念フォーラム組織委員長からの報告、福島智東京大学助教授の基調講演があり、2人からはともに、新しい『十年』に対する大きな期待が示されました。

 最終年ハイレベル政府間会合は、10月28日までの4日間の日程で開催されます。札幌でのDPI世界会議、大阪での国際リハビリテーション協会(RI)アジア太平洋地域会議および「アジア太平洋障害者の十年」推進NGO会議(RNN)で決議された宣言を受けつつ、本会合へは、国内外を問わず障害者団体(NGO)の代表者らも多数参加しています。むこう10年間のアジア太平洋地域での行動計画の枠組みが決まる重要な会議であり、審議の動向が注目されます。

 また、今回の会合の開催を記念し、地元滋賀県において、国内の障害者団体が中心となり、各種関連行事も始まっています。


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