(国連総会第56会期決議案・メキシコ政府提案、10月31日現在審議中)
国連総会は、
世界人権宣言において、すべての人間は、生まれながらにして自由であり、かつ、尊厳と権利とについて平等であると述べられていると同時に、いかなる事由による差別をも受けることなく、この宣言に掲げるすべての権利と自由とを享有することができると述べられていることを考慮し、
国連憲章や関連する人権文書に述べられている義務に含まれる理念や意図を再確認し、
障害者に関する世界行動計画を採択した1982年12月3日の決議37/52や、障害者の機会均等化に関する基準規則を採択した1993年12月20日の決議48/96、そして1999年12月17日の決議54/121を想起し、
障害者による障害者のための障害者と共同した機会均等化をさらに推進していくという、2000年7月27日の社会経済理事会決議2000/10や、その他の関連する総会、社会経済理事会、機能委員会の決議をも想起し、
主立った国連の会議やサミットの成果やそれぞれのフォローアップによる再検討、とりわけ平等と参加を基礎とした障害者の権利や幸福の推進に関する点を確認し、
基準規則が障害者による障害者のための障害者と共同したさらなる機会均等化を国レベル、地域レベル、国際レベルにおける政策、計画そしてプログラムや行動を推進し、公式化し、評価するにあたって、重要な役割を果たしていることを満足していることに言及し、
政府や国連機構内の各機関や関連組織、非政府組織によって障害者に関する世界行動計画が採択されて以来、さまざまな努力が協力や統合、そして障害に関する意識の向上や障害に関する問題に敏感になるように行なわれてきたにも関わらず、そうした努力が万人のための社会を実現するための、平等に基盤をおいた、経済的、社会的、政治的な面における、障害者の完全で効果的な参加と機会を推進していくに充分なものとなってこなかったことを認識し、
包括的かつ全面的なアプローチで、世界の障害者の権利と尊厳を推進し保護することに対する関心が国際社会で増大していることに促され、世界中で6億人の障害者が直面する不利益や脆弱な現状、そしてそうした状況が、他の弱者グループと同様に障害者の生活の質を実質的に改善させるための、国際的文書の策定をせざるをえなくさせているという意識を深く懸念し、
人種主義、人種差別、外国人排斥およびそれに関連する世界会議が総会に対して行った、障害者に影響を及ぼす差別的な習慣や扱いに対応する特別な規定を含む、障害者の権利と尊厳を保護し、推進する、包括的かつ全面的な国際条約を作ることを考慮せよという勧告を歓迎し、
(注・・・文中の「第57会期」とは、2002年を意味する)
関連情報「『障害者の権利条約』メキシコ政府が国連で提案」(20011101)
関連情報「『権利条約』に関する決議案 国連第三委員会で可決!」(20011205)